キキよりジジへ

  ジジ、ただいま。ながいことおるすばん、ごくろうさん。あたし、歩いた、歩いた、一生分歩いたわ。ちょっとほうきで飛んでみたらね、知らない町だから、迷子になっちゃって、本当にあせった。はじめてコリコの町に行った時みたいに心細かった。それでねほうきはホテルの戸棚のなかにしまって、歩きまわったのよ。でもいいお天気はありがたいのだけど、あつくて、あつくて、日に焼けた。お肌のお手入れが大変だったわ。はじめに行ったのはドイツの小さな町。もうここには魔女がいるみたいだった。そんな気がしたわ。だって魔女のお人形がたくさん売っていたもの。きっと人気者の魔女がいると思ってね、それとなく探してみたらね、会ったわよ。暑いせいかしら、短いスカートはいてた。「わたしは魔女のお祭りの時しかほうきでとばないのよ。ふだんは公園でソーセイジを売ってるの」っていってた。あたしお手紙交換する約束をしてきたの。もちろんイーメイルでよ。きっとたのしいお友達になると思うわ。わたし動物園の園長さんと一緒だったでしょ。だから動物園にもいってきたわ。そこには夜行性の動物ばかりいるところがあってね、変な絵描きさんにもあったのよ。蛍光色のペンで絵を書いて、夜行性の動物に見せてるの。ジジも夜行性っぽいところあるでしょ。今度その絵描きさんのことお話してあげるね。今日はこれぐらいで、留守のあいだにたまった手紙の整理をしなくちゃ・・・じゃ、バーイ。

キキより

▲前のページへ ◆目次へ ▼次のページへ